成人式に振袖を着るときにヒートテックなどの防寒下着をきてもいいの?

2025.10.08
ふりそでCheck

これから寒さが増す季節、成人式の準備を進める中で誰もが一度は抱える素朴で切実な疑問がありますよね。

「成人式当日、振袖の下にヒートテックや防寒下着を着てもいいの?」

インターネットで検索したり、着物雑誌をめくったりしても、ハッキリとした答えが見つからず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
特に、一生に一度の晴れ舞台で、せっかくの美しい着姿が台着崩れや下着の透けで台無しになることだけは避けたい、その気持ち、痛いほどよく分かります。

そこで今回は振袖の中に防寒下着を着てもいいのか‥というテーマでご紹介したいと思います。

 

振袖の下にヒートテックなどの防寒下着は「着てOK」!
ただし、和装特有の注意点を守りましょう

防寒下着の着用はOKです。しかし、美しい着姿を保つために「衿元・袖口・足元」の3点に特化した対策が必要です。

成人式は真冬に行われるため、「寒いから着ていきたい!」というお嬢様の気持ちは当然です。
洋服用のヒートテックを下着として着用すること自体は、現代では非常に一般的な対策として推奨されています。

ただし、洋装と和装では衣類の構造が全く異なります。
特に振袖は、首の後ろや背中の「衣紋(えもん)」を大きく抜くことで、女性の美しさを際立たせる装いです。
この衣紋から下着が見えてしまうと、せっかくの着姿が台無しになってしまいます。

また、振袖の「袖口」は、写真を撮る際に予想以上に目に入りやすい部分です。
防寒下着は、この和装特有の構造を理解した上で選ぶ・着用することが成功の鍵となります。

 

 

専門家が解説する振袖の「知られざる防寒能力」

そもそも、振袖の多くは「絹(シルク)」でできています。
この天然素材である絹は、その高級感だけでなく、非常に優れた機能性を持っています。

絹の特性1:高い保温性
絹の繊維は多孔質で、空気を多く含むことができるため、冬は体温で温められた空気をしっかりと閉じ込めて、高い保温性を発揮します。「夏は涼しく、冬は暖かい」と言われる所以です。

絹の特性2:会場内の温度変化への対応力
振袖は重ね着(肌着、長襦袢、振袖)をするため、実は思っている以上に暖かくなります。さらに、成人式会場は多くの場合、大勢の人が集まるため、
予想以上に暖房が効いていて暑く感じることも少なくありません。

つまり、振袖はそれ自体が優秀な防寒着なのです。
極度の寒がりさんや、当日の冷え込みが予想される場合を除き、「必ずしも防寒下着を着ないといけないわけではない」ということを知っておいてください。

【お母様へ】 過度な防寒対策は、かえって会場内で汗をかいてしまい、体調不良の原因になることもあります。
「寒がりだから心配」という場合は、これから解説する注意点に沿って準備をすれば安心です。

 

 

絶対に知っておきたい!防寒下着選びと着用の5つの鉄則

下着の「襟ぐり」「袖の長さ」「足の形状」は、和装に特化したものを選ぶか、洋装のものを和装仕様に調整する必要があります。

防寒下着を着ることを決めたら、次は「どのようなものを、どう着るか」が重要です。
ここを間違えると、着付け師もフォローしきれない事態になりかねません。
特にデリケートな肌に触れる下着は、脱ぎ着ができないため、慎重に選びましょう。

 

 

1. 襟ぐりの鉄則:背中の「衣紋」から絶対に見せない

防寒下着は、和装肌着よりも深く、大きく襟ぐりが開いているものを選びましょう。

振袖の着付けでは、首の後ろにある「衣紋(えもん)」を握りこぶし一つ分ほど大きく開けます。
これは美しい着姿の必須条件です。
洋服用のヒートテックは、通常、首元が詰まっています。
これを着てしまうと、背中から白い下着のラインが確実に見えてしまいます。

対策
ベストは「和装用肌着」:
和装専用の肌着は、この衣紋が深く開くように設計されているため、最も安心です。

洋装用を選ぶ場合:「Uネック」「Vネック」の最深部を
可能な限り、背中側が深くU字やV字にカットされたものを選びましょう。

さらに当日、下着を肩甲骨の下あたりまでぐっとずり下げるくらいの気持ちで着用すると安全です。

 

2. 袖の長さの鉄則:写真撮影の前に「二の腕までまくり上げる」

長袖の防寒下着を着用する場合は、式典中や写真撮影の直前に袖口を大きくまくり上げておきましょう。

振袖は袖が長いため、普段の洋服のように袖口から下着が見える心配はないと思われがちですが、意外な落とし穴があります。

成人式の式典後や、記念撮影の際、両手を前に組んだり、肘を曲げたり、腕を上げたりするポーズをとることが多くあります。
この時、袖口から長袖の下着がチラッと見えてしまうと、写真にしっかり写ってしまいます。
後から修正するのは大変です。

対策
「七分袖」を選ぶ: 和装用の肌着には、袖が短く作られたものが多いです。洋装用を選ぶ場合も、長袖ではなく七分袖や八分袖を選ぶのが最も確実です。

長袖の場合: どんなに寒くても、会場に入る前や、集合写真、家族写真の前に、下着の袖を肘や二の腕のあたりまでしっかりとまくり上げて、袖口から全く見えない状態にしておくことを徹底しましょう。

 

3. 会場内での暑さの鉄則:「脱げない」ことを前提に調整する

会場内の温度や気候によっては汗をかく可能性を考慮し、「着すぎ」には注意しましょう。

前述の通り、振袖と会場の暖房で、外の気温よりも格段に暖かくなります。 
もし、厚手の防寒下着を着て暑くなっても、振袖は途中で脱いで体温調節をすることができません。
汗をかくと、逆に体が冷えてしまう原因にもなります。

対策
インナーは「薄手の高機能素材」にこだわる:
厚手の裏起毛などは避け、薄いけれど吸湿発熱効果の高い、いわゆる「ヒートテック」のような高機能インナーにしましょう。

屋外での「小物」で調節する: 外を歩くときだけ使える、豪華なショールやファーを着用するのが最もおすすめです。
屋内に入ったら、すぐに脱げるからです。

 

4. 足元の鉄則:「タイツNG」!足首までの防寒レギンスを選ぶ

足先まであるタイツは、足袋が履けなくなるため絶対に避けましょう。
スパッツやレギンスは「足首までの丈」を選んでください。

足袋は、日本の伝統的な履物であり、足先まで覆われたタイツの上からは履くことができません。
このため、足元の防寒対策をする場合は、タイツではなく足首までのレギンス(スパッツ)を選びましょう。

対策
和装ストッキングも検討:
足袋を履く部分(足首から下)が素足になるようにカットされた「和装ストッキング」というものもあります。
これならば足袋を履くことができ、太ももまで防寒できます。

足袋用カイロも活用: 足先は冷えやすいので、足袋の裏に貼る薄型のカイロや、底冷えを防ぐ厚手の足袋用ソックスも有効です。

 

5. お腹周りの鉄則:ハイウエストは「着崩れ」と「トイレ」の大敵

防寒レギンスは、お腹を覆う「ハイウエストタイプ」ではなく、通常の股上タイプを選び、お腹まで引き上げないようにしましょう。

成人式当日は、慣れない着付けでトイレに行く回数が増えがちです。

  1. トイレの困難さ: ハイウエストのスパッツを着用し、さらに振袖や長襦袢、補正タオルなどを何重にも重ねた状態でお腹を締め付けてしまうと、トイレの際に下着を下げるのが非常に大変になります。
  2. 着崩れの原因: トイレなどで下着を上げ下げする際に、長襦袢や振袖まで引っ張ってしまい、それが原因で着付けが緩んだり、着崩れてしまうリスクが高まります。

対策
腹巻きで代用: お腹周りの防寒は、なくても大丈夫。
お腹には補正用のタオルを巻くので保温されます。
心配なら薄手の腹巻きくらいにしておきましょう。

おへそが隠れる程度に: スパッツは、あくまで足の防寒と割り切り、おへそが隠れる程度の股上までに留めて、腰回りはすっきりとさせるのが、着崩れを防ぐ秘訣です。

 

 

振袖のプロが教える!極上の暖かさを叶える振袖の秘密とその他の防寒アイテム

振袖は「絹」の力で高機能な保温性を持ちます。
不安な方は、薄手の和装肌着やストール、カイロなどの「脱ぎ着しやすい小物」で調整するのが最適解です。

私たちは着付けの現場で、お嬢様方が「着てみたら意外と暖かい!」と驚かれるのを何度も見てきました。
これは、振袖が持つ素材の特性と、和装特有の着付けの構造に秘密があります。

 

 

振袖の素材「絹」が持つ驚異のパワー

振袖に使われる正絹(しょうけん)は、古来より高級な和装に用いられてきました。正絹の繊維は、動物性の天然素材であり、非常に細い繊維が複雑に絡み合っています。
この構造が、衣類の中に「空気の層」をたっぷりと作り出します。
この空気の層が外の冷たい空気と体温の間の断熱材となり、体温を逃しにくくするのです。

特に、振袖は「肌着→長襦袢→振袖」と3層構造になっているため、この空気の層が何重にもなり、高い防寒性を発揮します。
そのため、「ヒートテックを中に着なければ凍えてしまう」という心配は、過度であると言えるでしょう。

 

寒がりさんにおすすめしたい!その他の「賢い防寒アイテム」

ヒートテックの着用が心配な場合は、以下のアイテムを活用しましょう。
これらは和装のプロも現場で推奨している、失敗の少ない防寒対策です。

アイテム おすすめポイント 注意点
和装用肌着(冬用) 襟ぐり、袖丈が和装に合わせて設計されているため、着姿を崩さない。吸湿発熱素材のものを選べば安心。 やや高価になる場合がある。
豪華なファー・ショール 首元・肩・腕をしっかり覆い、屋外での防寒性に優れる。屋内ではすぐに脱げるのが最大のメリット。 屋内ではクロークなどに預け、置き忘れに注意。
貼るカイロ お腹、背中(腰の上あたり)、太ももの付け根など、冷えやすいが着崩れにくい場所に貼る。 直接肌に貼ると低温やけどの危険があるため、必ず肌着や襦袢の上から貼りましょう。
足袋用ソックス・足袋用カイロ 足先だけの防寒。足袋の中に履く薄手の五本指ソックスや、足袋の下に貼るカイロは効果絶大。 ソックスは厚すぎると足袋がきつくなるため、極薄のものを選びましょう。

 

 

成功する成人式は「事前の準備」と「プロの相談」で決まる!

防寒対策から振袖選びまで、すべての不安は「試着・見学時のプロとの対話」で解消できます。
今すぐ店舗を訪れ、信頼できる専門家に相談しましょう。

成人式は、お嬢様にとっても、ご家族にとっても、かけがえのない大切な一日です。
この日を最高の思い出にするためには、「不安の解消」こそが最も重要です。

防寒対策一つとっても、「自分の選んだ振袖の色柄に合うショールは?」「着付け師さんはどんな防寒下着を推奨しているの?」といった具体的な疑問が次々と湧いてくるはずです。

私たちは、成人式をサポートする者として、お母様やお嬢様の不安に寄り添い、専門的な視点から最善の提案をすることを使命としています。

 

迷ったらプロに相談

防寒下着や小物、振袖の相談を店舗ですることは、単に商品を選ぶ以上の価値があります。

専門的なアドバイスの獲得: 着物店のスタッフや着付け師は、その日の気温や地域の特性(雪が降りやすいなど)を考慮した、より実戦的なアドバイスを持っています。「この振袖なら、この着付けで絶対に崩れない」というプロの知見を聞くことができます。

試着で「体感」できる: 振袖を実際に試着することで、「どれくらい暖かいか」「この肌着で衿元が大丈夫か」をその場で確認できます。体感を通して不安を払拭できるのは、店舗訪問の最大のメリットです。

トータルコーディネートの実現: 防寒対策のショールやファー、草履バッグなども、振袖の色柄と合わせて選ぶことができます。防寒も妥協しない、妥協しないトータルコーディネートが完成します。

安心感という最高のサービス: 経験豊富なスタッフとの対話を通じて、「このお店に任せれば大丈夫」という信頼感が生まれます。
これが、成人式当日の自信につながるのです。

成人式の準備は、振袖を選ぶことから始まりますが、その後の小物選びや当日の準備まで含めて一つのトータルサービスです。

【お嬢様・お母様へ、最高の成人式を迎えるために】

この冬、振袖選びを始める方は、ぜひお近くの振袖専門店に足を運んでみてください。

「試着の時に、防寒対策について専門の方に詳しく聞きたいのですが…」

と一言添えていただくだけで、きっとプロのスタッフがあなたにぴったりの、万全の防寒対策を提案してくれるでしょう。

あなたの美しく輝く姿は、必ず周囲の人を幸せにします。
私どもは、お嬢様が自信をもって最高の笑顔で成人式を迎えられるよう、心から応援しています。

この情報が、皆様の成人式準備のお役に立てれば幸いです。
さらに具体的なご質問がありましたら、いつでもお気軽にお声がけくださいね!

 

この記事を書いたスタッフ
熊谷行田店 川上

 

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