振袖は家族の宝物・人生を彩るアート

                        お嬢様の成人式に向けて、振袖を購入しようか、レンタルしようか迷っている…という方へ。
振袖は高価ですが、ご購入された振袖は次の世代にまで継承できる「ご家族の宝物」になります。
本格的な振袖は、貴重な伝統技術や職人技が使われた「芸術品」でもあります。美しい振袖は、きっとお嬢様とご家族の人生に豊かな彩りを与えてくれますよ!

>>振袖は「芸術品(アート)」でもある
■伝統の意匠美と職人技
■飾っても楽しい振袖
■毎年のお正月に楽しむ
>>「家族の宝物」を受け継ぐ
■ご姉妹やいとこどうしで
■次の世代へ

振袖は「芸術品(アート)」でもある

                   

■伝統の意匠美と職人技

振袖や訪問着、留袖など格式の高い着物は、左右の衽(おくみ)と前身頃、後身頃にわたって、縫い目をまたいで柄が繋がるデザインになっています(絵羽模様といいます)。
着物を広げると、裾周りは140cm~150cmほどにもなります。丈は身長と同じかやや長くなりますので、標準的な振袖で160cm~170cmぐらいあります。振袖の場合は袖丈も長いため、生地面積はさらに大きくなります。これだけの大きさのキャンバスに絵を描くのは、かなり見ごたえのある大作と言えますね。

伝統の意匠美と職人技

振袖の場合は、生地いっぱいに柄をつけた豪華なデザインが多いのも特徴です。大きな花などが大胆に配置されたアーティスティックな振袖もあれば、小さな花びらや古典文様がびっしりと緻密に描かれた繊細な振袖もあります。
本格的な振袖の絵柄は、友禅染めや絞り染めなどの伝統的な技法を使って、職人さんが丁寧に描いています。ふんわりと色が変化していく「ぼかし染め」などの職人技は、印刷では決して表現できない技術です。
同じ図案を使っても、職人技で染められた振袖には一枚として同じものはありません。一枚一枚が「本物」です。振袖は、「身にまとうアート」と言ってもよいでしょう。

■飾っても楽しい振袖

「衣桁」(いこう)をご存じでしょうか? 言葉は知らなくても目にされたことはあると思います。
呉服店の店頭などでは、鳥居のような形をした衝立(ついたて)型の衣桁に美しい着物がかかっています。旅館や懐石料理のお店などで、衣桁にかかったアンティーク振袖などを目にすることもありますよね。
衣桁は着物を掛けておく家具ですが、振袖などの着物を鑑賞する目的でも使用されます。
振袖は、上質な正絹生地の光沢も美しいうえに、繊細な織り模様や染め模様、金・銀彩や刺繍などが施された芸術品です。

飾っても楽しい振袖

昔の人は、掛け軸や襖絵(ふすまえ)、屏風絵などと並んで、衣桁にかけた着物もアートとして楽しみました。
最近では、広い座敷のある家も少なくなりましたので、こんな風に着物を鑑賞して楽しむ家は少なくなりました。
広い座敷や立派な衣桁がなくても、振袖を飾って楽しむことはできます。
着物は着用後すぐに畳んで箪笥にしまうことはできません。1日ぐらいの間は、着物ハンガーなどに吊るして、しみこんだ湿気を飛ばします。着用時の余韻にひたりながら、素敵な着物を眺めて過ごすのも楽しいものです。
また、1年に1回か2回は、虫干しのために箪笥から出して風を通す必要があります。
着物好きの人には虫干しの季節を楽しみにしている人も多いほどです。普段はしまいこんでいる着物を部屋に飾るだけでワクワクするからです。
お部屋の一角に華やかな着物が飾ってあると、美しさについ見とれてしまうことでしょう。
雛祭りやお嬢様の誕生日などに合わせて、お部屋に着物を飾っても素敵です。
我が家では、毎年の雛祭りの時季に、娘の七五三着物をひな人形と一緒に飾っています。振袖よりもずっと小さいですが、絞り染めで描かれた絵羽模様が美しい着物です。七五三の思い出がつまった「家族の宝物」として、普段は大切に保管しています。いつか孫が着ることになるかもしれません。
いつまでも飾っていたくなりますが、長時間吊るしたままにすると、埃がついたり生地がゆがんだりします。吊るすのは長くても2日程度という「期間限定」の楽しみです。
お嬢様の成人式に振袖をご購入されたら、よく晴れて気持ちのよい日に虫干しをかねて…、ちょっと特別な日にお部屋を彩るアートとして…、いろいろなシーンでお部屋に飾って楽しむことができますよ!

                   

■毎年のお正月に楽しむ

せっかくお気に入りの振袖をご購入されたなら、ぜひ一年に一度ぐらいは袖を通したいものですね。
振袖は「晴れ着」ですので、普段のお出かけ向きではありません。振袖の着用シーンというと、卒業式や結婚式への出席が思い浮かびます。一番身近な「晴れの日」として、お正月に着るのがおすすめです。

毎年のお正月に楽しむ

私は仕事柄、普段から着物をよく着ます。年末はこっくりした渋い色味の紬の着物などを着て、師走らしくいそいそと買い物をしたり用事を済ませたりします。
年が明けると、晴れやかな気持ちになって、不思議と明るく華やかな着物を着て出かけたくなります。お正月以外はほとんど使わない華やかな帯や小物を合わせて、「晴れの日」らしい装いをするのが毎年の楽しみになっています。
振袖は特に華やかですので、お正月の初詣などにぴったりです。一年の始まりを素敵な振袖姿で迎えたら、幸先の良い一年になりそうですね!

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>>【振袖ってどんな着物?】振袖と浴衣やほかの着物は何が違うの?
>>振袖の仕立てに込められた思いと工夫

「家族の宝物」を受け継ぐ

■ご姉妹やいとこどうしで

上質な振袖であるほど、流行などに左右されず、多くの人に好まれる普遍的な価値と魅力があるものです。
振袖を着るご本人の希望に添うのが一番ですが、振袖は高価なものですので、ご姉妹で共用されるのもおすすめです。
親御さまどうしが仲の良いご関係でしたら、いとこやご年齢の近いご親戚のお嬢様とご一緒に振袖選びをしてみても良さそうです。
品格ある振袖は着る人を引き立てるデザインになっていますので、同じ振袖を着ても、お嬢様お一人お一人の魅力をしっかり引き出してくれますよ!
帯や小物の色などのコーディネートしだいで、ご姉妹でちょっと雰囲気をかえて着用することもできます。
振袖のコーディネートやスタイリングにお悩みの場合は、ファーストコレクション熊谷行田店のスタッフにお気軽にご相談くださいませ。

■次の世代へ

着物は高価なものですが、大切に扱えば3代100年にわたって着続けられるという大きなメリットがあります。
お嬢様がご結婚された後は、袖丈をつめて「訪問着」として着続けることもできます。ご年齢に合わせて別の色に染め替えることも可能です。
手縫いで丁寧に仕立てられた着物は、着る人の寸法に合わせて仕立て直したり、帯や羽織に仕立て替えたりすることもできます。
もちろん、そのままの形で大切にお手入れ・保管しておけば、将来、お嬢様の娘さんや姪御さんが着ることになるかもしれません。
実際、ここ数年はお母様の振袖を着用される「ママ振袖」のご希望もとても多くなっています。

かつてお母様がご成人を迎えられたときに、「いつか孫ができたら…」と未来に思いを馳せながら、お祖母さま・お祖父さまが振袖をご用意してくださったことでしょう。こうして、家族の思いが世代を超えて繋がっていくのはとても素敵なことですよね!

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>>振袖を買っても着る機会はあるのかしら?の質問にお答えいたします。案外おもちになると重宝しますよ振袖って。
>>姉妹の振袖準備はどうすればいい?

[いせやグループ・ファーストコレクション 広報担当 高橋]

ファーストコレクション熊谷行田店は、深谷市の老舗呉服店「いせやグループ」の振袖専門店です。
老舗ならではの上質な振袖を多数取り揃えております。最新の振袖スタイリングについてもスタッフにお気軽にご相談くださいませ!